2009年09月19日

坂下写真館(飛騨市神岡町)

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 夕べは神岡に泊まったので今日は朝からスケッチ。こんな機会は滅多に無い。
喫茶店でモーニングと思ったが見つからないのでコンビニでサンドイッチとコーヒーを買って『町の休憩所』で食べた後,久しぶりの神岡散策。少し歩くだけで次々と描きたい場面に遭遇する。ここのところの低調がどこへやら,やはり神岡は私を元気にさせてくれる町なんだと改めて認識。きょうは坂下写真館へ行こう。ここは以前から描かなきゃと思っていたところの一つ。
 10時より描き始める。少しすると,通りかかった人や近所の人がいろいろと声をかけてくれる。神岡のこういう気さくなところが好き。近くのお寿司屋さんが茗荷の押し寿司を差し入れてくれる。絶品。写真館の人が中で休憩をと声をかけてくれるので、少しお邪魔する。魅力ある建築に出会っていつも思うのだが,外観に感心して中に入るとさらにまた感心する。ここも例外ではなく,内部も昔のままを美しく保存してあり,とても素敵。ひなたぼっこに出て来られた写真館のばあちゃんが,日陰に居る私のところに来てくれて,いろいろ昔話を聞かせてくれた。船津の大火で焼けた後に建てられたこと。流葉から見た船津の大火の恐ろしかったこと。その後この写真館に嫁いだこと。これを建てたおじいちゃんがモダンな人だったこと。神岡の町の景気が良かったこと。SAKASITA PHOTO STUDIOの意味を子供たちに聞かれて教えてやったこと・・・。
 日が西に傾き,体が冷えてきた頃,やっと仕上がった。
 うちへのお土産に,茗荷寿司を一折買って帰った。
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2009年09月13日

野の仏(神岡町森茂)

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 しばらくぶりのブログ投稿。描いていなかったわけではないが,気分的にずっと低調だったかもしれない。抜け出したわけではないけれど,近況を。まずはここから。

 ある人からの依頼がきっかけで道端の地蔵様を探している。そして初めて知ったことは,昔ながらの場所にそのままある地蔵様を見つけるのは至難の業だということ。
昔はおそらく村の境界などの道端にあったものが,農地改革や道路の拡張などにより,元の場所から近くの別の場所に移された。今のところ見つけた地蔵様や道祖神たちは全て,数体をまとめて祠に奉ってあったり,或は墓所などに古い墓などと一緒にしてあるなどの形であった。そんな中でも,比較的自然な感じの地蔵様が山之村にあると聞いて,急いで出かけてスケッチしてきたのがこれである。
 描いていると,道の向かいの家でおばあさんが手招きするのに気付いた。時間がないので挨拶だけして描き続けていると,一度家に入って、今度はスーパー袋を下げてこちらへ渡って来ようとするのが見えた。なんだか足取りが危なっかしくて,描くのを中断しておばあさんのところへ行くと,『これはうちのご先祖様やで,よう描きにきてくれた。ご先祖様も喜んで御座るで・・・』『田舎のものやで美味しいものではないが,,これもって帰ってくれ。うちでとれたもんやで』と,野菜の入ったスーパー袋をくれた。『これは絵になる,』などと勝手に決めてスケッチしていた自分がなんだか卑しく思えた。
 その晩のごはんに,もらったささげと茄子を煮て食べた。ささげがこれほどおいしい豆だったとは知らなかった。
 
 この夏は他に,蓮畑に通ったり,また夏休みが明けて高校の球技大会を描いたりなど。

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 大賀蓮(丹生川町北方)

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 体育大会(飛騨神岡高校)
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2009年06月29日

北陸電力 土第一発電所(飛騨市神岡町)

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土(ど)に久しぶりに来た。
3年前、雪に押しつぶされそうだった鉱山住宅は姿を消していた。
『大正7年竣工』と刻んだ石が嵌め込まれたレンガ造のトンネルと、
青く澄んだ水が轟々と流れる石造りのダムが今日の目当。
描いていると不意に機械の重くきしむ音。まわりには誰も居ない。
『自動運転注意』の看板に気がつく。水量の調節だろうか。
この奥には、スーパーカミオカンデのある神岡鉱山跡津坑口があり、
さらにずっと奥は大多和峠(閉鎖されています)を経て有峰湖に至る道。
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2009年06月04日

風景の秘密は・・・

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 マーガレットが咲いている。とてもいい。
数年前の秋、この場所を描いた。題は『ある風景』。
 何の変哲もない国道端のこの景色に、なぜか惹かれてしまうその秘密を見つけなくては、と気を入れて描き出したのだが・・・。
 どう切り取っても平凡な構図になってしまう。とりあえずできるだけ広い範囲を描いてみよう。描いているうちにわかるかも。
 石垣の石積みに熱中する。電線を描き入れる。黒い小屋を塗る。緑がきれいだ。でも奥行きが出ない
・・・嗚呼、今日も解くことができなかった。『ある風景』の秘密。
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2009年05月19日

球技大会(飛騨神岡高校)

バレーボール大会

今日は飛騨神の球技大会の日。予選リーグはグランドで。
ここへ通って5年になるけどこの学校の絵をあまり描いていないことを思い出す。
野球部のベンチに坐って見る。
赤錆びたドラム缶は寒い時期の焚火用か。
黒い森に白い体操服が映える。
今日はパステルで。
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2008年10月21日

未完の城(飛騨市神岡町)

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役場の周りはこれまでの神岡探訪から抜けていた場所だった。
ある日何の気なしに歩いてみて驚く。5年前、神岡を歩きはじめた頃のわくわく感を思い出した。土地の段差、坂道、抜け道、重なり合う屋根・・・。そして城下の道でふと振り返った時、この家に出会った。
コンクリート打ち放しの何とも言い様のないその外観は、圧倒的な存在感を持って目の中に飛込んできた。ぐるっと周囲を廻る。飛び出した鉄筋や塗りかけの壁。どうやら作りかけらしいが、この先どう仕上げていくつもりだったのだろう。
住んでいる人に描かせてもらう許可を得る。お父さんがこの家を作りかけて途中で亡くなったのだと言う。今は93才のお母さんと住んでいるとか。「小学生が『幽霊屋敷』なんて言うんや。」と苦笑する。昔の神岡の話をして、人がどんどん出て行くと言いながらも「やっぱり生まれ育った町がいい。」と言う言葉にほっとする。
ガンバレ神岡。
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2008年09月04日

役場前にて(神岡)

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描きたかったのは銀色に輝くモダンな庁舎・・・ではなく、そのすぐ側の黒い家。磯崎新設計の神岡町役場(現神岡振興事務所、1978年竣工)は往時の神岡の勢いを彷佛とさせる。ここを訪れた何度目かにふとこの黒い家に目が停まり、釘付けになってしまった。たぶんこの役場の建物ができる前から此所にこのようにして建っているのだろう。このアンバランス、どこか危うい感じが、良い悪いは別にして神岡の町の不思議な魅力ともつながっている様に思う。こんなふうに言うと神岡の人は気を悪くされるかしらん・・・。
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2008年07月01日

亀谷醤油店(神岡町旭川)

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 神岡の町歩きでこの界隈は心惹かれる所である。その中でもひときわ目を引くのがここ「亀谷醤油店」。建物は77年ほどと言うから昭和6年ごろか。凝った銅板葺きの壁面は富山から職人が来たとか。立派な看板は39年前、御主人の手作りと聞いて驚く。
「富山の仕入れ先がな、『醤油を川に流しとるんでないか』と言うほど毎日たくさん売れたんや。」おばあさんが話す。「四斗樽を三段も四段もズラッと奥まで積んでな・・・。」昔はそれだけ味噌醤油の需要があったことと、神岡の人口が多かったと言うことだろうが、それにしても今からは想像もつかない。
今はそのおばあさんが一人で店を守っている。「でも、もうエラいで、今あるだけで仕舞おうかと思っとるんじゃ。」
 4日通って少しずつ仕上げた。醤油瓶のケースを椅子代わりに借りると座布団を敷いてくれた。そしていつも缶コーヒーと。
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2008年05月27日

緑陰にて(神岡/月見橋)

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その昔神岡の人口は今の3倍近く。3つの映画館に競馬場まであったと言う。旭川、古い料亭のある通りを月見橋から眺める。昔の花街にほど近い所。玄関を通らないで部屋へ通じる別の出入り口があったとか。山田川沿いの葉桜の緑陰が気持いい。描いていると上品な女将さんがさりげなく気を使ってくれる。
もうすぐ蔓薔薇が咲くと話してくれた。
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2008年05月03日

赤い線路の上で

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神岡鉄道が廃線になって1年半が過ぎた。
いつもは静かな鉄道跡も連休中は「レールマウンテンバイク」でにぎわっている。線路の上を2台連結した自転車で走るのだが、トンネルや高架橋もあり、まるで列車のような感覚と爽快さが人気だ。
ここは旧『神岡鉱山前駅』。
これより向こうへはもう閉鎖されていて行くことはできない。
鹿間の山にもうっすらと新緑のベールがかかり始めた。
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2008年03月25日

丸い柱(飛騨市/神岡中学校)

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校舎の中にタイル張りの丸柱がある。
北舎と呼ばれるこの建物の曲がり角の広い空間に、いかにも唐突に現われる。何度出会っても不思議な感じのする風景。こんなところにも神岡らしさを感じてしまう。この校舎が建てられたのは今から37年前、と言うから昭和46年。生徒数ももっと多かったのだろう。・・・一年間講師を勤めた今日が最後の日。
 (神中校舎は今、建て替え計画が進んでいます。)
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2008年02月21日

すべり地蔵(神岡町下之本)

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寒干し大根を見に山之村へ来て、ふと小さな祠に目が止まった。
目も鼻もない、こけしのようなお地蔵さんが並んでいる。「すべり地蔵尊」と書いてある。不思議な名前に惹かれるままに描く。
すべり地蔵
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2008年01月15日

どんど焼き

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 神岡の大津神社のどんど焼きを見に行った。思っていたより集まる人も少なく、何より舞台装置となる雪がとても少なくて、描いていたイメージ通りではなかったが。
 どんど焼きと言えばずっと前、まだ大阪の四條畷にいたころに行った御机神社のどんど焼きを思い出す。朝6時点火で、暗いうちから半纏を着込んでいった。甘酒か汁粉か何かが振舞われていたような覚えがある。高山の七日町に居たころは飛騨総社。ここは大きな神社。人でごった返し、お神酒を頂いた。
丹生川の桐山八幡神社ではどんど焼きと言うものを特別にやらずに、年越しの晩の境内の焚火で兼ねているようだ。
それぞれの神社や地域でいろいろあるようだが、この頃は燃やしてはいけないものがあったり、維持する人が減ったりなどで縮小傾向だとも聞く。でもどんど焼きが無ければお札や七五三縄などの処分に困るのに・・・と思うのは旧世代になってしまうのだろうか
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2007年12月28日

あすなろ

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 ここ数カ月、神岡へ行った日の午後、時間がある程度あって他に特に何も無ければたいてい『あすなろ』に居た。お決まりの席に坐り、『あすなろブレンド』を注文する。胃が弱く煎茶やコーヒーはあまり飲めない私だが、ここのコーヒーは不思議とやさしかった。気持がほっとしたところでスケッチブックを広げる。そんな日々が続いた。
 描いている間、たくさんの人々がこの喫茶店に入り、時を過ごしては帰っていった。様々な人生の様々な思いが語られ、通り過ぎていく。人々にとっていつ来てもここに『あすなろ』がこのようにある、ということが重要なのだ。
 絵を描き終えたある日、人と会うために来た。待っている間、コーヒーを味わいながら無心に時間を過ごす。こういう時間もいい。
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2007年11月13日

晩秋の二十五山

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左の道へ行くと栃洞、右へ行くと山之村に通じる。
正面は露天掘りが行なわれていた二十五山。
昨日は初雪が降った。
夜から雨に変わり、今日の午後になってやっと雲が切れてきた。
里は紅葉が見頃だがここではもう終わろうとしている。
やがて白い冬が来る。
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2007年11月08日

栃洞

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またしても叱られてしまった。『鉱業用地内立入禁止』の看板を無視して入った私が悪いのだけど、よく他の人が入っている話は聞くので大丈夫かなと思ったけどやっぱりダメなんだな。
昨日あんまり天気が良いので山之村にでも行こうかと思って向かいかけて途中で気が変わってここに入った。3時を過ぎると急に冷え込んできて描き終えれず、今日も来た。
「出て下さいよ。」と有無を言わせぬ口調。4年前の記憶が蘇った。鉱山の鹿間工場をスケッチしていた時に注意を受けた。あと一歩外に出ていれば良かったのだがほんの少し敷地に踏み込んでいたのだった。融通が効かないなア。ちょっとはゲージュツを理解してよ・・・なんて思ってみても仕方ないので、もう少し描き込みたいところだが早々に引き上げる。というわけでやや消化不良の仕上がり。それにしても他の人達は入って注意されたりしなかったのかなあ。
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2007年10月23日

神社の栃の木(飛騨市神岡町)

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山あいの細い道を抜けたところにひっそりと、人の手の入った美しい畑地があった。小さな建物が数件あり、小川が流れている。あたりはきちんと草刈りがなされている。
今は誰も住まなくなった集落だけれど、毎日通う人があるのだ。
一対の栃の巨木が神社の石段の両脇にそびえている。風が吹くと大きな葉がバサバサと降ってくる。人が来たので挨拶する。
「来てくれたのか。」初対面の私に対する思いがけないその返事に、この神社を守ってきた人の思いの一端を感じる。
本殿は今年コンクリートの小さな社に建て替えられた。もとは立派なお社だったそうだが積雪3mにもなると言うこの奥地で住民がいなくなってはとても維持することはできない。
軽く落ち葉を掃いた後、拍手、拝礼をして去っていかれた。
土地を愛する人の手があってその風景が保たれていることを改めて感じた。私もちゃんとお参りをして帰ろう。
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2007年07月10日

山の学校−雨の日

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きょうも雨。
ビニールハウスの雨天練習場からノックの音が聞こえてくる。
グランドの向こうの谷からは雲が湧く。
南の海では台風4号が発生した。    (飛騨神岡高校にて)
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2007年07月05日

2007年05月28日

鯉のぼり(神岡町山田)

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神岡で鯉のぼりを描こうとしたけどなかなか見つからない。町場では難しかろうと中心部を離れて走り回ったが、数も少なく気に入ったシーンになかなか巡り合えない。あきらめかけた頃、山田でやっと見つけることができた。
家の人に会えたので描かせてほしいと頼む。この鯉のぼりに出会うまで随分探したことを話すと、「鯉のぼりも少なくなったよ。子供が居ないんだもの。若い者はみんな出ていってしまって・・・。」という。山田小学校は昨年神岡小学校に統合されて廃校となった。がんばってほしい、鯉のぼり。
今年の見納め。
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